ABOUT US
最高レベルを目指す研究
自社研究本部には、世界の第一線で活躍する研究者による研究・開発が行われています。
また、大学や研究機関、皮膚科医など産学官との共同研究や、新たな機能性素材の開発、学会発表など、
世界に通用する最高レベルの品質を創りあげるための取り組みも積極的に行っています。
美肌菌に着目
独自成分“フローラコントローラFC161”を開発
-
年齢を重ねてもお肌の美しい女性には、
‘美肌菌’が多く存在「年齢を重ねても肌の美しい女性は他の女性と何が違うのか?」
40~50代女性のお肌のパラメーター(水分量や弾力等)、食生活や生活環境、細菌叢(皮膚、腸、口腔)等を解析した結果、年齢を重ねてもお肌の美しい女性には、特定の腸内細菌‘美肌菌’が多く存在したことが分かりました。
“フローラ”といえば腸内フローラに代表されるような“細菌叢”を言い、健康や美容面で大きな注目をあびています。実は肌にもフローラはあり、200種以上の皮膚常在菌が存在します。これをスキンフローラといいます。代表的なスキンフローラとして、表皮ブドウ球菌(S.epidemidis)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、アクネ菌(C.acnes)が知られています。
中でも黄色ブドウ球菌は毒素を作り出し、炎症を誘起するなどの報告があり、一方で表皮ブドウ球菌は肌に潤いを与え、また皮膚を弱酸性に保ち雑菌の繁殖を抑制する等肌に良い影響を与える働きがあります。この様に肌の上にいる菌は“単なる雑菌”ではなく、肌のコンディションを保つ上で重要な役割を持つことがわかってきました。 -
スキンフローラを優位にコントロールし、
“フローラコントローラFC161”が完成スキンフローラをコントロールする成分として、黄色ブドウ球菌(S.aureus)と表皮ブドウ球菌(S.epidemidis)に注目し、最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration, MIC)測定の差による選択的な活性評価を進めました。数年来の研究から、ある成分をある条件下で配合することで、表皮ブドウ球菌は抑制せず(>1,000 μg/mL)、黄色ブドウ球菌は優位に抑制する(<31.3 μg/mL) 事がわかり、“フローラコントローラFC161”が完成しました。
-
フローラコントローラFC161の化粧品への応用
フローラコントローラFC161を化粧品へ応用するため、フローラコントローラFC161の配向状態を最適化させ、品質と効果を合わせた処方検討をすすめました。また、人の肌上のスキンフローラを再現する評価系も開発し、複数の菌を共培養※し、その存在比を評価する技術を開発しました (図1)。これによって、フローラコントローラFC161を配合した化粧品では、未配合群と比べ、表皮ブドウ球菌の存在比率を優位に増加できることが証明されました。
※共培養とは、NB寒天プレートに表皮ブドウ球菌と黄色ブドウ球菌を播種後、化粧品を塗布し共培養した手法
自社研究所が発見した
新たな可能性“ローズマリーエキス”
ローズマリーエキスに表皮ターンオーバーを整え、肌くすみ等を改善する作用を発見
これまでに当社は、年齢を重ねた時に増加しやすい肌のくすみに角層剥離酵素カリクレイン(KLK)-5の活性低下が関係すること、そして、その活性を高めることで肌くすみが軽減することを明らかにし、IFSCC Congressオーランド大会(2016)において発表してきました。
今回新たに、ローズマリーエキス配合化粧水にヒト角層におけるKLK-7活性を高めてヒトの古い重層した角層、なかなか剥がれず大きくなった角層を緩やかに減少させ、ヒトが感じる肌のくすみ感や厚み感を軽減させる可能性があることを明らかに致しました。また、肌くすみ感や厚み感の変化に関しては、女性の方がより感じている可能性があることも確認することができました。
本研究では、ローズマリーエキスによる表皮角化細胞の増殖作用も確認できたことから、ローズマリーエキス配合化粧水は角層の剥離だけでなく表皮細胞の供給もできるエキスと考えられ、そのため表皮ターンオーバーを整えつつ肌のくすみ感、厚み感も軽減させることが期待できると考えられます。
本研究成果に関しては、IFSCC Conferenceミラノ大会(2019)で発表するとともに、日本化粧品技術者会誌(SCCJ2020 Vol.54 No.3 p258-263)に論文掲載されました。
スキンケアできる仕上げ用パウダー
“うるおいパウダー”の開発
メイクしながらもスキンケアできる
原料開発に取り組みました
パウダーには水分や油分を吸着する性質があるため、仕上げ用パウダーを使うことで余分な脂や皮脂を吸着しテカリを抑えたり、化粧もちを良くすることが出来ます。
しかし、水分や油分を吸着する性質があるが故に肌が乾燥したり、朝のメイクが夕方になるとパサパサになることがあります。
そこでメイクしながらもスキンケアできる原料開発に取り組み、時間が経過しても肌が乾燥しにくいうるおいパウダーを開発しました(図1)。
スポンジのように細かな穴が開いたパウダーにうるおい成分を染み込ませることで、通常では配合できない量のうるおい成分を商品中に入れる事が出来ます。さらに肌になじませるうちにパウダーがほぐれ、内部に染み込んだうるおい成分もしっかり肌に届けることが出来ます(図2)。
私たちは肌の水分量を継続的に測定し、ルースパウダーにおいてこの素材の効果が最大限に発揮される配合量を研究。メイクしながらスキンケア効果を得ることが可能なアイテムを商品化しています。